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モル濃度を理解しよう!③|長岡校
2022年08月05日
【質量モル濃度の解き方・勉強方法】◎長岡駅前の塾・真友ゼミ長岡校スタッフによる高校受験・大学受験勉強方法・進路受験情報ブログ!
前回、「モル濃度から質量パーセント濃度へ変換」について紹介しました。
モル濃度を理解しよう!②|長岡校
そんな「モル濃度」や「質量パーセント濃度」とは別の単位として「質量モル濃度」というものがあります。
これは溶媒の体積1 Lあたりの物質量の他に溶媒1 kg に溶解している溶質の物質量(mol)で表した溶液の濃度です。
単位は[mol/kg]と表します。
今回は新たに質量モル濃度の問題の解き方を紹介します!まずは簡単な問題から一緒に解いてみましょうね(^^♪
質量モル濃度の問題の解き方・勉強方法
【問1】HCL146 gは2 Lあたり2 kgの溶媒に溶解している。この時の質量モル濃度の値を求めよ。ただし、HCLの分子量は36.5 g/molとする。
<解説>
質量モル濃度 = 溶質の物質量(mol) / 溶質の質量(kg)で求めることができますが、今回は溶質の物質量がわかりません。
HCL 146 gを物質量 (mol)に変換しましょう(※物質量への変換があやしい方は前回の記事を復習しよう!)
HCLの物質量を求めると 146 (g) / 36.5 (g/mol) = 4 (mol)
4 molのHCLが2 kgの溶媒に溶けているので、
質量モル濃度 = 4 (mol) / 2 (kg) = 2.0 (mol/kg)と求めることができます。
【問2】硝酸1.7 mol/L水溶液(密度1.05 g/cm3)の質量モル濃度を求めよ。ただし、HNO3の物質量は63.0 g/molとする。
<解説>
溶質の物質量は1 Lあたり1.7 molであるとわかっていますが、この問題は溶質の質量(kg)がわかりません。
どのようにして求めるかというと、密度(g/cm3)を利用し、水溶液全体の重さを求めてから、溶質の質量分を引いて溶媒の質量を求めます。密度から1 Lあたりどのくらいの溶媒の質量(kg)が溶けているのか、変換して考えてしまえばよいのです!
1 L=1000 cm3なので、密度より水溶液全体の質量は1.05 (g/cm3)×1000 (cm3)=1050 (g)
溶質の質量は硝酸の分子量を用いて1.7 (mol)×63.0 (g/mol) = 107.1 (g)
したがって溶媒の質量は1050 (g) - 107.1 (g) = 942.9 (g) = 0.9429 (kg)
1.7 (mol) / 0.9429 (kg) = 1.803… (mol/kg) ≒ 1.8 (mol/kg)
【問1】よりも【問2】の方が難しく感じる方が多いかもしれませんが、何が溶質で、何が溶媒かはっきりわかれば、難しくはありません!
また、密度を見ると難しく感じる方がいるかもしれませんが、溶液の体積を質量に変換する魔法のツールなのです。
さて、次回はモル濃度の総合問題を一緒に解いていきましょう!
ここまでついてきた皆さんなら大丈夫です。次回もお楽しみに(^^)
◆次回
モル濃度マスターへの道!④|長岡駅前教室
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