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英語外部試験利用入試に関して
2025年04月08日
ご進学、ご進級の時期となりました。みなさんおめでとうございます。
これからの新しい環境の中で、「あれを頑張ろう」「これをやってみよう」といった新たな決意を燃やしている方も多いと思います。希望を持って頑張っていただきたいものです。
さて、そういった新しい挑戦の中で、大学受験に備えて英語の検定試験を目指そうと思っている方も少なくないと思います。
今回は、その結果を直接入試に生かすことのできる「英語外部試験利用入試」について取り上げていこうと思います。
試験について把握しよう
中高生のみなさんの中には、「英検」としてお馴染みの実用英語技能検定をはじめとする各種の英語検定試験を、すでに受験されている方は少なくないと思います。
これら民間の英語外部試験を利用する大学入試のことを、英語外部試験利用入試と呼びます。
この試験を採用する大学は、国公立・私立ともに増加しており、全大学の半数以上が利用していると言われています。一つの大学でも、利用できる検定試験は複数のものがあり、受験生がその中から自分で選ぶことができるのも魅力のひとつです。
その利用方法の内容は、
①検定試験の級や点数を取得していることが出願資格となるもの。
②取得している級や点数が入学試験の英語の得点として換算されるもの。
③取得した検定の点数が、単純に入試の得点に加算されるもの。
④合否判定において優遇されたり、参考にされたりするもの。
の4つに分かれます。
例えば①は、英検2級以上や準1級以上を取得していること等が出願の前提となっているということですが、②は、ある級や点数を取得している場合、それらの実績を入試の点数として置き換えるという方法です。
例を挙げると、「英検準2級を共通テストや個別試験の英語テスト70点、2級を80点として換算してしまう」といった方法です。
一方③は少し違って、級や点数を入試の点数として加算する方式で、例えば「英検準1級で14点。1級で20点を加算する」といったものです。
➃は具体的な加算点などは公開されませんが、合不合判定で検定試験の級や点数が参考にされるものです。
ちなみに利用方法に関しては、一般選抜では得点に加算される方法、学校推薦型選抜と総合型選抜とでは出願資格とされる方法を取る大学が多くなっています。
学校推薦型選抜や総合型選抜は、個人のこれまで取り組んできた活動や大学に進学する目的等が重視されるので、進路を見すえて英語検定を受験したことが評価されることになります。
一方で一般選抜の場合は、純然たる点数で判断されますから、求められるレベルも高くなり、英検2級以上の実力が求められる大学も少なくありません。
さて、以上に加えて検定試験そのものが複数あることを抑えておく必要があります。
それぞれの試験の目的とするものや要求される実力などが異なるために、各試験そのものに違いがあるからです。
一般的に「英検」として有名な、実用英語技能検定は日本最大級の英語試験で、英語検定利用者の90%が選択していると言われていますが、他にも大学や教育関係の企業が開発に携わっているTEAPやGTEC、海外の大学への留学やビジネス、あるいは海外移住などを視野に入れたTOEFL、TOEIC、IELTSなど、皆さんにも聞き覚えがあると思われる英語の検定試験が存在します。
これらは点数や級などの付け方が異なるので、CEFRという対照表によって、それぞれの検定の級やスコアが他の検定に置き換えた場合どのくらいの実力にあたるのか、見比べながら力を確認できるようになっています。
しかしそれら検定試験の求める目的がそもそも違いますので、必ずしも一方の試験勉強が他の検定の試験勉強に直接つながるという訳ではありませんから、自分の受験したい検定を無理なく選ぶようにしなければなりません。
努力を無駄にしないために
実は英語検定試験を利用して大学受験を行う場合に、落とし穴として把握しておかなければならないことがありますので、注意点として以下の二点を挙げておきます。
①各大学によって、すべての検定試験が利用できる訳ではないこと。
②外部試験の有効期間は大学入試日から遡って2年以内という大学が一般的であること。
の二つです。
一般に英語検定試験というと、「英検」こと実用英語技能検定をイメージされることもあって、多くの中高生が受験しているのですが、大学によっては実用英語技能検定を採用していないところもあるので、自分の受験したい大学が採用している検定試験が何なのかをよく調べておく必要があります。
そしてもう一つ大事なのは、入試に必要な検定試験の資格は入試日から遡って2年以内に取得されたものを採用する大学が多いということです。
この二つの条件は、せっかく勉強したことが無駄になってしまわないように、しっかりと把握しておく必要があります。そのためにも情報収集の時間も含めて、余裕を持って早めに着手することで必要な検定試験に十分な対策を行なうのが望ましいと言えます。
また②のような理由から、無理をして高いレベルの検定試験など、早いうちから受験しなくともいいやと思われる中学生のみなさんもいらっしゃると思いますが、それも正しいとは言えません。
中学生で取得した英語力は高校受験で生かされますし、難関大学には準1級以上を求められるところもありますから、自分の英語のレベルを高めて行きながら階段を上って行けば、また未来の選択肢も広がってくるからです。
さらに英語外部試験利用入試のメリットとして、検定試験が1年に何度もあるのでチャンスが広がること、そしてそれらの級や点数が満たされていれば、他の受験科目に全力を傾けられることなどが挙げられます。
確かに検定試験の受験料も決して安くはありませんし、個々の勉強に使える時間にも限りがありますが、地道に力をつけることで将来の可能性を広げていけるという点で大きな意味があります。
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