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第8回:直読直解法を解説!①|新潟駅前教室
2020年04月16日
ベテラン講師の中山が教える入試英語の勉強方法
第8回:入試本番の問題を使って直読直解法を解説!①
前回は語のまとまりの区切れのサインを使った直読直解の単位を説明しました。
第7回:直読直解法|新潟駅前教室
この読解単位さえ見抜ければ、あとはただ頭から順に訳していけばよいわけです。
正しい日本語の順序ではないですが、少し慣れさえすれば意味の理解にほとんど支障はないでしょう。
しかし、説明に使った英文と実際の入試本番の英文とでは難易度が大幅に違います。
今回から実際の入試問題を使ってより実戦的な直読直解法を説明していきます。
◆滋賀大学2013年前期日程/教育学部・経済学部
We tend to have a better memory for things that excite our senses or appeal to our emotions than for straight facts and dry statistics.
「私たちは事実そのままとか無味乾燥な統計よりも感覚を刺激したり感情に訴えかけるもののほうをもっとよく記憶する傾向があります。」
前回までに説明した前置詞、関係詞、疑問詞、that(~ということ)に加えて、接続詞(文中のor, than, and)も区切れのサインとして使います。
接続詞には二種類あって、ひとつは「等位接続詞」(orとand)で、直読直解法では、等位接続詞はそれ自体をひとつのまとまりとして扱います。
もうひとつは「従属接続詞」(than)で、前回までに説明した区切りと同じでうしろにくるものとセットになってひとつの読解単位になります。
We tend to have a better memory 私たちはもっとよく記憶する傾向があります
for [things] [もの]を
that [excite our senses] [私たちの感覚を刺激する]ものを ※that=things
or もしくは
(that) [appeal] to [our emotions] [私たちの感情]に[訴えかける](ものを)
than (we have a memory) for [straight facts] and [dry statistics]. [事実そのまま]と[無味乾燥な統計]を(記憶する)よりも
入試本番レベルの英文解読のひとつのポイントは複雑な並列関係の理解です。
上の問題文だと、appealが関係詞thatの中でexciteと並列されていることと、forの存在からthanのあとにwe have a memoryが省略されていることに気付けないといけません。
それさえできれば、頭から順に読んでいっても意味は分かるはずです。入試本番の英文は構造が複雑で内容も高度ですが、それでも直読直解のやり方は単純な文の場合と同じです。
次回は、上の問題文の続きを読みながら、引き続き直読直解法の詳細を説明していきます。
◆第9回
第9回:直読直解法を解説!②|新潟駅前教室