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第11回:単語の意味の推測方法②|新潟駅前教室
2020年05月06日
ベテラン講師の中山が教える入試英語の勉強方法
第11回:単語の意味の推測の仕方を伝授!②
前回は、入試本番の問題(滋賀大学2013年前期日程/教育学部・経済学部)を素材にして文中の語句の意味を推測する方法を説明しました。
第10回:単語の意味の推測方法①|新潟駅前教室
単語知識はあればあるほど良いことは確かですが、単語の意味は文脈からしか決まらないことが理解できたでしょうか。
今回は、続きの文中にあるoverestimateの意味を推測してみましょう。文脈を使って単語の意味を推測する方法はここでも有効です。
This means that you might overestimate the number of times your colleague wore a red tie,…
「これ(=前文の内容)は、同僚が赤いネクタイを付けてきた回数を過大に見積もるかもしれないことを意味している。」
まず、理解しておきたい読解上の原則があります。
それは「隣り合った文は、逆接・対比表現が間にないなら、同主旨の文になる」という原則です。隣り合った二つの文中の語句は相互に言い換え表現として対応関係にあるのです。
上記文とその前文のどの語句が対応関係にあるのかを考えてみましょう。
We tend to have a better memory for things that excite our senses or appeal to our emotions…
「私たちは感覚を刺激し感情に訴えかけるもののほうをもっとよく記憶する傾向があります。」
This means that you might overestimate the number of times your colleague wore a red tie…
「これ(=前文の内容)は、同僚が赤いネクタイを付けてきた回数を過大に見積もるかもしれないことを意味している。」
前文中の「感覚を刺激し感情に訴えかけるもの」が続く文中の「同僚が赤いネクタイを付けてきた回数」と対応関係になっていることに気付けたでしょうか。
そのことに気付けたならば、overestimateの意味も自動的に分かります。overestimateはhave a better memory forに対応しています。文脈上、overestimateは前文中のhave a better memory for…(…のほうをもっとよく記憶する)と同主旨の意味になるのです!
もちろんoverestimate(過大に見積もる⦆とhave a better memory for(もっとよく記憶する)は辞書的には同じ意味ではありません。しかし、この文の中では、文脈上この二つの表現は対応関係にあるのです。実際、「同僚が赤いネクタイを付けてきた回数をもっとよく記憶する」と読んでも、この文の理解においてほとんど問題がありません。
次回は、もうひとつの難しい単語underestimateの意味を推測してみましょう。
◆第12回
第12回:単語の意味の推測方法③|新潟駅前教室