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古文の読み方⑤~疑問・反語表現~|東三条駅前教室
2020年07月19日
古文の読み方⑤ 疑問・反語表現の見つけ方!
今回は、古文の疑問・反語の表現について紹介します。
◆前回
古文の読み方④|東三条駅前教室
まず、疑問とはその名の通り文を疑問形にする表現です。訳し方は「…カ」になります。
皆さんに馴染みがある表現で言えば、「?」のようなものです。
そして、反語とは強い否定の心情を疑問の形で表現することで、否定の心情を強める表現です。
訳し方は「…カ、イヤ…ナイ」になります。
では、この疑問・反語の意味を持つのはどんな単語でしょうか?
それは、係助詞の「や(やは)」と「か(かは)」です。
係助詞とは、「いろいろな語について指示・強意・疑問・反語などの意味を添え、文の結びに一定の言い方(活用形)を要求する助詞」です。このような係助詞が、「や(やは)」と「か(かは)」なんです!(他の係助詞については次回紹介)
では、ここで例文を見てみましょう。
郭公や聞きたまへる。 訳:ほととぎす(の声)をお聞きになりましたか。
もし「郭公聞きたまへり」であれば、訳は「ほととぎす(の声)をお聞きになった。」ですが、そこに「や」が加わったことで例文①は疑問文に変化しています。これが係助詞「や」の力です。そして「か」も同様に疑問を表すことができます。次の例文を見てみましょう。
いづれの山か天に近き。 訳:どの山が天に近いのか。
例文②も係助詞「か」を使うことで疑問文に変化しています。
このように係助詞「や」「か」は疑問の表現を持っているのです。
それでは、次に反語表現について見てみましょう。
次の二つの例文を見てください。
よき人は、知りたる事とて、さのみ知り顔にやは言ふ。
訳:身分が高く教養のある人は、(自分が)知っていることだからといって、そんなにもの知り顔で言うであろうか、いや言いはしない。
住み果てぬ世に、みにくき姿を待ちえて何かはせん
訳:永久に住み通せないこの世の中に、(長生きしてみて)みにくい姿を待ち迎えて何になろうか、いや何にもなりはしない。
③④のように「やは」「かは」を使うことで文章全体を否定の心情を表すことができます。これが反語の表現方法です。
また、「やは」「かは」は反語に用いられることが多いです。
では、次に疑問と反語の見分け方を紹介します。
二つを見分ける方法は、「文脈で判断する」です!
「文脈で判断する」とは、文の意味を捉えた上で、疑問と反語のどちらが使われているか判断することです。
では、これまでの例文を使って具体的に見ていきましょう。
例文①の訳は「ほととぎす(の声)をお聞きになりましたか。」でしたが、これが「ほととぎす(の声)をお聞きになりましたか。いや、お聞きになっていない」と訳すの不自然ですよね?
このように文の意味から、疑問か反語か見極めましょう!
◆次:「強意」の意味を持つ係助詞の「こそ」「ぞ」「なむ」
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